5月24日から6月2日までおられた、司祭福田先生の感想です。
最初のボランティア活動は小名浜聖テモテ教会付属幼稚園での、たこ焼き・綿菓子サービスでした。
園児たちは勿論お母さんたちや先生方にも大変喜ばれ「来てよかった。」と、ホッと胸を撫で下ろしたことでした。
園児たちが園庭で元気に遊ぶことが許されず、室内で過ごしていたことには胸が痛みました。先生たちには、園舎の外壁(窓ガラスも含め)を毎日水で洗い流すという、大変な労働までが課せられておりました。
たこ焼きサービス第二弾は「いずみ市」の避難所でした。日中は学校や職場に出かけた方々がおられ、ごく少数の方々しかおられませんでしたが、大層喜ばれました。「夜には皆が帰ってくるので、夜の分も焼いておいてください。」と頼まれ、昼の部の三倍ほどを焼いて置いて来ました。お一人の方のお話によりますと、4年前に建てたばかりの家は全く震災には遭っていないが、放射能のためにこの避難所にいるとのことでした。
津波の被害に遭われた住宅地は、側溝が海辺の砂で埋め尽くされており、それらの掻き出し作業は結構大変でした。ただ、聖公会以外のボランティアの中には若者たちが多く、少々労わられながらのボランティアでした。
別の日の側溝掻き出し作業現場は、かろうじて母屋が無事だった家の主婦が一緒に作業をされましたが、ボランティアの女性が思わず「オバちゃんあんまり頑張らんといて!」と声を掛けざるをえないほど、必死で掻き出し作業に没頭なさっておられ、被災者の思いがグッと伝わって来ました。
5月24日~6月2日の短期間の滞在でしたが、色々な方との出会いもあり、充実した時間を過ごさせていただきました。参加者の中の最高齢者は82歳の女性でしたが、「一回目が満足できなかったので再度挑戦の積りでやって来ました。」とのお言葉には、全員一言も発することができませんでした。
(司祭 福田光宏 / 大阪教区)