活動に参加して

もう、京都教区にバトンタッチいたしましたが、
6月3日から、6月7日まで参加されていた方の感想文が届きましたので、
ちょっとおじゃまして、更新いたします
 
 
 
震災以降義援金や支援金を送る以外に、何か具体的に出来る場所はないかと思いめぐらしていた時、原槇さんに日立ボランティアセンターのことをお聞きし、わがままなお願いをし、参加させていただきました。
仕事の合間の短い期間ですが、すばらしい拠点を供えられたところに参加させていただき本当によかったです。
最初の小名浜では、波消しブロックに太平洋からの大きな波のあたる音が聞こえる海のすぐ傍での側溝の泥かきをしました。砂と土、瓦礫、木片、ガラス、油、腐った魚も混じったヘドロを土嚢にひたすら詰めていくのですが、水を含んだヘドロはとても重たくて、私は袋の口を広げてヘドロで一杯になったら縛っていくという作業の繰り返しでした。まるで自分が一粒ずつ砂を運ぶアリになったような気持ちになっていました。
いっぱい汗をかいた後お昼に食べるおにぎりがとってもおいしく、おなかが一杯になると、岸壁で寝ころびました。空には、鳶や雀、鶯が飛んでいるし、空き地には若葉が芽吹きアイリスやカキツバタが津波等知らなかった様に咲いているのを見た時、ノアの箱船に若葉をくわえて飛んできた鳩を思い出しました。
次の久ノ浜は、田んぼの中に、大きなワンボックスカーや、トラック、家の屋根、瓦、タンス、瓦礫、土壁ごと、ガラス窓、電線の絡んだブレーカー、やかん、卒業証書、お椀、アルバム、介護保険証、生活のありとあらゆる物が、混ざっていて、心が痛みました。分別しながら泥の中から運びだしていた時、そんな田んぼの中にも、蛙が鳴いていて、おたまじゃくしやアメンボが泳いでいるのを見た時、くじけずに頑張ろうと思いました。
小名浜のヘドロの匂いと砂埃や久ノ浜の田んぼを想った時、日々の生活に原発や明日の色々な不安を抱えた方に代わって、安心な場で暮らす私たちが、少しずつでもお手伝いしなければとの想いを強くし、宿泊場所と、食事を提供してくださった教会に感謝の思いがいっぱいです。チャンスが与えられたなら、また何かの働きをしたいと願っています。本当にありがとうございました。
(近藤啓子)