想いを鶴に乗せて

 「ほっこりカフェ」が行われる集会所の壁には、行政からの情報や、ボランティアの案内、催し物のお知らせなどの、さまざまなお知らせが掲示してあります。
その中に、美しい写真があります。それは、仮設住宅に入居されている方のご家族が撮影されたもので、富岡町の様々な行事、自然、風物が映し出されています。
勇壮なお祭り、美しい自然、そして、富岡町を象徴するような美しい桜…。
これらの写真には、故郷への熱い思いが込められているように思います。
決して遠くないのに、いまだに自由に帰ることが許されない故郷。
1日も早く、以前の安全な状態に戻るように祈らずにはおれません。



 同じく、集会所の壁に設置されたクリスマスツリーの飾りを付け替えました。
きらびやかなモールや星、サンタや雪だるまのオーナメントというクリスマスモードから、新年を象徴する「鶴」が飾られた新年モードへ変身です。
この折り鶴は、17日のクリスマス会の準備の為に集まった子供たちのお母さんたちが、折られたものです。
自由に羽ばたく鶴たちは、新しい年の幕開けを告げるだけでなく、仮設住宅で生活される方々の、さまざまな想いを負って、青空に飛び立とうとしているように思いました。
 このツリーは、しばらくこのまま設置され、季節に応じて飾りが変えられる予定です。
ツリーを眺める人々の心が、少しでも和やかにされますように。